2024/12.05 話そう!今日のありがとう/連合会の日ブログ記事
君子蘭
上野教会 近藤悦子
私の教会には、毎年春に花が咲く君子蘭の鉢植えがあります。ちょうど春の大祭の頃に咲くので、皆様に見てもらい、喜ばれています。
先々代の奥様が大事に育てられ、株分けをしながら受け継いできました。夏は、庭の木陰の涼しいところに、冬は、家の中の日当たりのよい場所にと、枯らさないように気をつけていました。
5,6年前より株が大きくなり、わき目の株も増えてきたので、一昨年、株分けをしました。それまでは、近所の花に詳しい人が時々株分けをしてくれていたのですが、今回は、我が家でしてみました。花が終わった後、株分けをし、例年のように、夏は木陰に置き、秋には家の中に入れました。
以前、植物も生き物だから、話しかけたりして、声掛けをすると、元気になるということを聞いていたので、それまででも、時々は声掛けをしていたのですが、その年は、特に株を分けていたので、心配で、横を通るたびに、「おはよう」「おやすみ」「寒いね、頑張ってね」「今年もきれいな花咲かせてね」と株の中心あたりに向かって、声掛けをしました。なんだか、例年より、葉の色も濃く、しっかりした葉がついているような気がしました。
やがて、中心の部分から花の咲く芯の部分が伸びてきて、つぼみがついてきました。そして、いつものように春の大祭の頃には、花が咲き、信者さんたちにも喜ばれました。
でも一鉢だけ、真ん中の芯が伸びてこないのです。「花、忘れてるよ」とか、「頑張って、つぼみ出して!」とか、いろいろ声をかけていました。他の鉢の花が終わり、「ありがとう。来年もまたね」と言っていると、その花の咲かなかった鉢から、小さなつぼみが出ているのを見つけました。今年は咲かないかなと諦めていたので、びっくりしました。思わず、その鉢にも「ありがとう!よく出てきてくれたね」と言っていました。とても、幸せな気持ちになりました。
植物でも、愛情を注いで、感謝の気持ちを伝え、忘れなければ、答えてくれるんだと思いました。「お礼が大事です」と金光教で大切にしている教えのとおり、感謝の気持ちを忘れず、伝えていくことを、改めて思い返しました。
今年も先日、夏の間に外に置いていた鉢を家の中に入れました。春には、喜びをくれる花に感謝の気持ちを込め、「元気に育ってくれてありがとう」と声掛けをしているところです。春の大祭には、君子蘭の花のお供えができることを楽しみしています。
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